障害者雇用の実態と自立するための一歩目

各種就労制度

(この記事は2020年8月24日に更新しました)


「障害を持ってても、普通に働きたい」

「少しでもいいから、自分でお金を稼ぎたい」

「いつか自立して生活したい」


障害を持ってしまったがゆえに自分で生活することが難しく、家族に迷惑を掛けてしまっている…。
そう思って苦しい思いを感じている人は少なくないかもしれません。

でも働きたいと思う気持ちと反面、心や体がその思いについて来られずに、さらにジレンマが積み重なっていくこともあることもあるかと思います。

この記事では障害を抱えてしまっていても、将来『自立』したいと思っている方が知っておいた方がいい障害者雇用の実情やお金について書きますので、ご覧ください!

障害者雇用の実情

障害者雇用とは、障害を持つ人が就職するうえで不利にならず働ける機会を増やすために作られた、『一般雇用』とは違う特別な雇用枠のことです。


「えっ!障害者でも雇ってくれる特別な枠があるのか!」

「障害者雇用があるなら、自分も働けるかもしれない」


実際に民間企業や国、地方公共団体では障害者雇用に関して、障害者雇用に関する『法定雇用率』というものがあります。

その雇用率では、一番少ない民間企業でも「2.2%」以上は障害者を雇用しなければならず、今後もこの法定雇用率は増加するのではないかとされています。


「よかった!これで企業に雇ってもらって社保に入れる!」

「頑張って働いて、しっかりお金を稼ごう!」


しかし実際には障害者雇用で働けたとしても、働き続けるのは難しいという現実もあります。

このブログの筆者の知り合いは障害者雇用枠で上場企業に働いていました
以下はひとつの障害者雇用枠で働いていた際の給与例としてみてください。

◯ 20代半ば、女性、精神疾患で週に一度は病院に通院するため実質週4回労働

◯ 総支給額:約23万円(まったく休まずに働けた場合)

ボーナス無し、昇給の望みは薄い


上記の条件だけであるなら、そんなに悪くないかもしれません。

でも実際はここから通院によって会社を休まなければいけないこともあったり、体調を崩してしまい休んでしまった場合には、その休んだ分だけ減額されます。

私の知り合いの場合、体調が崩れてしまった時期があったため実際の手取りは以下のようなこともありました。


月給の平均手取り額:13万円程度

月給の最低額手取り額:8万円程度


これでは東京での生活は難しいですよね。

もしも一人暮らしをしているのなら、この手取り額から『家賃』や『光熱費』、『携帯代』、『食費』などの生活に必要な費用を出さなければいけません

さらに知り合いが最も苦しんでいたことは、給料面ではありませんでした…


最も苦しんでいたのは「自己有用感」を得られないことでした。


どういうことかというと…。
仕事を休みがちになってしまうと、なかなか仕事を任せてもらえなくなります。

仕事を休みがちな人よりも、休まずに取り組んでくれる人に上司が仕事を渡すのは納得できますよね。

そして渡される仕事は期限が明確じゃない、重要じゃない雑務のようなものだけ


「自分だって会社の一員なのに、仕事が貰えない。」


そして結局仕事が暇になってしまって仕事に行くのが苦痛になってしまう

私はそんな知り合いを見ていて、とても働きにくそうにしていたのが見ていて辛かったです。

そして少ない給料だけで生活が苦しくなっていたので、他に救済措置がないのかと調べるも、国や地方自治体からの助成金などはありませんでした。

普通の健常者よりもむしろ精神的に頑張って働いている障害者雇用者への待遇は良いとは言えないと感じました。

どうやって自立した生活を目指すの?


「やっぱり障害者が自立するなんて無理なんだ…。」

「家族にこれからも支えられないと生きていけないんだ…。」


諦めないでください!

働くことと、生活することはまた別の話です!


私は障害を持ってしまった人がまず最初に勉強すべきなのは「お金について」だと思います。

結局、人が働く理由の大半は「お金を稼ぐため」でしょう。

そして障害者に限らずお金について不安に思っている人は多くいます。

「お金の不安は人生の不安」で伝えたいことは、「自分が無意識に使っているお金について知る」ということです。

まずは「お金の不安は人生の不安」に書いてある、固定費を調べて月の支出額をしっかりと把握して、どのくらいのお金があれば生活できるのかを知りましょう!

自分の生活費を知ることが、お金に対する不安と向き合うための第一歩です。

生活費を知ることができたら、生活費を削減できる部分が必ずあるので支出を減らしましょう!

そして支出を削減した金額を目標値として、自分の障害や体調に応じて稼ぐ手段を検討していきます。

家族にすでにサポートしてもらっている方は、最低限の生活が送れていると思うので今後の記事でどのような働き方があるのかを書かせていただきます。

今まさに障害者雇用で働いており生活が苦しいという人は、まずは以下のキーワードについて調べてみると良いかもしれません。

  • 傷病手当金
  • 自己破産
  • 生活保護

特に、自己破産や生活保護に関しては悪い印象を持っている人が多いかと思います

しかし実際にメリット・デメリットを見てみると私が同じ立場にいたとしたら「申請しない手はないな」というのが正直な感想でした。

これらの制度に関しも今後、一つ一つを記事にしてまとめますので、ご覧になっていただけたらと思います。

私が思う、最も理想的な自立への道は以下になります。

まずは家族のサポートや国や地方自治体の制度を使って「今の生活の基盤を整える

そして最低限の生活に必要な生活費を算出する

そこから生活費の削減できる部分を削減して、支出を減らす。

支出を削減した金額を目標値に、具体的に稼ぐための方法を調べる。

これが私が生活を自立させるのに、最も理想的な手段だと思います。

今すぐできることは、最低限の生活費がどれほどかかるのかを知ることです。

今後の記事で、実際に生活費を削減する方法や具体的に稼ぐための手段を調べる方法について書かせていただきたいと思います。

終わりに

いかがでしたでしょうか?

障害者のために国が作った『障害者雇用』の枠は、「障害者が社会と関わりを持って、お金を稼げる」という点では良い制度かもしれません。

しかし実際に生活が成り立つかと言われれば、体調を崩してしまったりしたら、かなり苦しいと言わざるをえません。

そして今の国や地方自治体の制度では、体調を崩してしまったの救済措置は無いのです。

私は健常者よりも、むしろ「障害者だからこそお金について勉強する」ことが良いと思っています。

自分の生活を自立させるために、まずは生活費を知り、生活の支出を減らし、稼ぐ目標金額を設定する。

これができれば自分の障害や体調に合わせた働き方が検討できます。

まずは生活費にどれだけかかっているのかを知ることから一歩目を踏み出しましょう!

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