誤解だらけの自己破産のイメージを解く!【メリットだらけ】

お金の知識

(この記事は2020年9月2日に更新されました。)

どうしても借金の返済で生活費が足りないよ…。

でも自己破産したなんてしたらもう社会に復帰できなくなるんじゃ…。

いや、それ誤解だから!

『自己破産』という言葉には一般的にネガティブなイメージを持っている人が多いのではないでしょうか?

「自分たちの都合で金を借りたのに、それを踏み倒すなんてとんでもない!」なんて思う人や、借金をすること自体が恥ずかしいという人もいるかもしれませんね。

しかし奨学金を借りたけど病気でどうしても返せなくなった、友達の連帯保証人になったのに友達が雲隠れした、家を買ったけどリストラされたなど、色々な理由で借金が重くのしかかることもあると思います。

そんな時に生活を救ってくれる方法の一つが『自己破産』なので、悪いイメージではなく正しく理解して、もしもの時の手段として知っておきましょう。

誤解だらけの自己破産のイメージを解く!

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自己破産すると周囲から白い目で見られたり、子供の就職にも不利になるんじゃ…。

会社をリストラされたり、親に連絡がいって親にも迷惑が掛かったりするんじゃ…。

はい、それぜんぶ誤解!!

自己破産でのデメリット

自己破産は、そもそも『破産法』という法律に基づいており、破産法の総則には以下のように記載があります。

(一部引用)債務者の財産等の適正かつ公平な清算を図るとともに、債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ることを目的とする。

破産法 第一章 総則(第一条―第十四条)

そのため、そもそも経済生活の再生を機会なのにリストラなんてある訳がないし、生活を送るうえで著しく不利になるようなことはありません。

しかし自己破産にはまったく何もデメリットがないという訳ではありません。

自己破産をすると生じるデメリットは以下のようなものがあります。

99万円以上の現金と20万円以上の価値がある資産を失う

自己破産をするほどであれば、現金99万円以上を持っているというのは考えにくいですが、20万円以上の資産はあり得ますね。

20万円以上の資産に関しては、例えば家や車、高額の預金などが挙げられます。

しかしこれは資産を売る場合に20万円以上の価値があるということで、車などは長く乗っている場合には資産価値が落ちて該当しないこともあります。

連帯保証人に返済を持ちかけられる

借金をする際に連帯保証人を立てて金を借りた場合には、自己破産をしても連帯保証人が借金を返済しなければいけません。

あくまで自己破産は「自己破産を申告した人」に返済能力がないと判断されるため、連帯保証人がいる場合には連帯保証人に借金の請求がきます。

そのため金を借りる際には、あくまで自分の名義で借りないと連帯保証人に迷惑がかかります。

信用情報機関に自己破産者として登録される

いわゆるブラックリストに登録されて5年間はクレジットカードを作ることができず、10年間は金融機関からローンを組むことなどはできなくなります。

しかし永遠に情報が残る訳ではなく、ブラックリストの登録機関は5〜10年程度で消えるようです。

ちなみにクレジットカードは抜け道があって作ることも可能ですが、今後ネタに尽きたら解説したいと思います(笑)

官報に名前や住所が掲載される

官報という、休日を除いて毎日発行されている国の機関紙に名前と住所が掲載されます。

しかしこれらは一般人はほとんど見ません。

なぜなら官報は国立印刷局の掲示板や官報販売所、一応ウェブサイトでも見ることができますが、毎日更新されていますし一般人でそれを見る人なんてほぼいないでしょう。

そのため会社や周りの人に自己破産したことがバレることは、まずないでしょう。

しかし悪徳金融が官報を確認してチラシなどを配るため、絶対に手を出してはいけません。

自己破産手続き中に就けない職がある

自己破産の手続き中には士業などの一部で、仕事が制限されるものもあります。

  • 弁護士
  • 宅地建物取引業者
  • 生命保険募集人
  • 証券会社外務員
  • 司法書士
  • 公認会計士
  • 税理士など

しかしこれらの職は自己破産の手続きで一度登録を取り消されますが、再度登録すればまた仕事に就くことができます。

基本的には、自己破産のデメリットはこのくらいだよ!

・会社をリストラされる
・親にバレる
・携帯電話が契約できなくなる
・選挙権を失う
・海外旅行にいけなくなる
・賃貸を追い出される
・子供の就職が不利になる


これらはぜんぶ誤解です!!

自己破産をするメリット

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自己破産って人や職場にバレたりするものじゃないんだ!

借金でずっと悩んでるより早く自己破産した方がいいのかもね!

もちろんそんな状態にならないのが一番だけど、次のメリットを考えたら検討してみてもいいかもね!

借金が帳消しになる

基本的には自己破産をした場合は借金が帳消しになります。

住宅や車のローン、クレジットカードの滞納金、奨学金、リボ払い、友達からの借金などはすべて返済義務がなくなります。

しかし前述したように連帯保証人がいる場合には、借金を返す債務が連帯保証人に移るだけなので、その点は注意しましょう。

自己破産を受けられる対象が多い

一般の会社員だけでなく、個人事業主やフリーター、無職や生活保護を受けていても自己破産することはできます。

借金が少額でも、返済者に返済能力が無いと判断されれば自己破産を受けられるケースが多いようです。

具体的な金額が提示されている訳ではありませんが、借金の総額が返済者の年収の1/3以上ある場合が目安とされます。

ただ、借金の理由がギャンブルなどの理由、財産を隠すための詐欺などの犯罪行為、7年以内に自己破産をしたことがある、などの場合には自己破産できません。(免責不許可事由)

取り立てや督促などの精神的ストレスがなくなる

自己破産の手続きをした段階で、借金で毎月のように迫られる督促や取り立てはなくなります。(自己破産が成立するまでは、まだ借金は残っている状態)

自己破産を申請すると借金をした各所に自己破産の手続きをしているという通知が出されるため、正式に成立すると、もう取り立てや督促がくることはありません。

今まで悩まされていた精神的なストレスがなくなります。

自己破産後に稼いだ財産に手を出されることはない

自己破産後に頑張って稼いだ金や資産に関しては、後から請求されるようなことはありません。

これは借金をした元々の返済先もそうですし、自己破産の手続きを行ってくれた公的機関などにも後々支払うということもないです。

変わりに一時返済してくれているという訳ではありませんからね。

何よりも借金でずっと悩んで苦しんでいる生活を抜け出せるかもしれないのが、本当に救いだね!

終わりに

いかがでしたでしょうか?

世間的には悪いイメージの強い自己破産ですが、実際には生活で生じるデメリットはそこまで多くはないのではないでしょうか?

もちろん前述した通り認められないケースはありますが、病気になってしまったり、収入が減ってしまったり、リストラされたりなどの理由だと自己破産できる場合が多いようです。

自己破産という名前にネガティブな印象を抱かず、自分の今まで苦しんだ生活を一変させて、気持ち新たに前向きに生きるための手段として考えてもいいと思います!

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