(この記事は2020年9月10日に更新しています。)

今月も給料のギリギリまで使ったから貯金できない…。

何もクレジットカードで買ってないのに料金も引かれ続けてるんだよね…。

それってリボ払いになってるんじゃない?
毎月のクレジットカードでの支払いは、支出として意識しにくいのに結構な金額が出ていきますよね。
一括払いにしろ分割払いにしろ、月々の支払いにプレッシャーを感じることもあるかと思います。
そんなクレジットカードの支払いを、安定して払えるのが『リボ払い』になりますが、この支払い方式はしっかりとその仕組みを理解していないと後から痛い目をみるかもしれません。
今回はリボ払いの仕組みを解説し、クレジットカードの支払い方を見直すきっかけにしていただけたらと思います。
クレジットカードのリボ払いの罠


そもそもリボ払いってなんなの?

リボ払いは『リボルビング(回転する)払い』の略だよ!
クレジットカードの支払い方法は、『一括払い』、『分割払い』、『リボ払い』に大きく分かれていており、支払い方法によって金利が発生します。
それぞれ特徴がありますが、今回は『リボ払い』について詳しく解説します。
リボ払いとは
リボ払いはクレジットカードの返済方法の一種で、毎月決まった金額を支払っていく方法になります。
例えば高額な買い物をしてしまった月は、一括で支払ってしまうと家計の負担が大きくなってしまいます。
しかしリボ払いで支払えば、毎月定額で支払うことができるので、クレジットカードの支払いが家計を過度に負担することがなくなります。
毎月定額と決まっているなら、高額利用しても定額しか支払わなくていいからですね。
以下がリボ払いの『定額方式』のシミュレーションになります。
利用金額 | ⇨ | 支払い残高 | ⇨ | 月々の支払い |
服:10,000円 | 合計:160,000円 | 一定額 | ||
PC:120,000円 | 一定額 | |||
日用品:20,000円 | 一定額 | |||
雑費:10,000円 | : |
しかしリボ払いには毎月金利が発生します。
利用しているカードによって変わりますが、リボ払いの金利はだいたい15%程度です。
「ふーん」と思う人もいるかも知れませんが、この金利が後々、首を締めることになります。
またリボ払いの中にも上記のような『定額方式』の他に『残高スライド方式』というものもあります。
これは支払い残高によって月々の支払い金額にパターンをつけることができます。
例えば支払い残高によって、
- 〜100,000円未満 → 月々の支払い額10,000円
- 100,000円〜200,000円未満 → 月々の支払額20,000円
- 300,000円以上 → 月々の支払い額30,000円
といったような支払い方もあります。
利子が膨れ上がる仕組み
ではリボ払いをした場合に、手数料はどのように掛かってくるのでしょうか?
リボ払いの金利手数料の計算式は以下のようになります。
利用日数とは支払日の翌日から次回の支払いまでの期間を指します。
この計算式では、残高の金額によって手数料が変動します。
一方、分割払いも手数料がかかり、支払い回数によりますが金利はだいたい12.5%〜15%程度です。
「じゃあどっちも金利は変わらないじゃんか!」と思うかも知れませんが、これは完済する期間を考えるとまったく違ってきます。
- 分割払い → 「◯◯回払い」などで支払い回数が決まっているので完済時期が見える
- リボ払い → 支払い残高に金利がかかっているので、支払い残高がある限りは払い続ける
分割払いとリボ払いの最大の違いは「完済時期が見えるか」です。
そのためリボ払いでは残高があり続ける限り、その残高に対して金利が発生するため、支払う総額が結果的に高くなってしまいます。
例を挙げます。
20万円をリボ払いで支払うとして、金利が15%、月々の定額10,000円の定額方式とした場合、詳しい計算式は煩雑になるので書きませんが、結果は以下のようになります。
返済回数:24回
返済総額:231,576円(内手数料:31,576円)
本来であれば200,000円を毎月10,000円ずつ返済していれば20回で返済可能です。
しかし毎月手数料が発生することで24回も返済回数が増え、さらに手数料は31,576円もかかります。
そして、これは残高が200,000円と変動しなかった場合の話しで、さらにクレジットカードを利用した場合には、残高が増えて支払い回数も手数料も変動します。
これがリボ払いによる利子が膨れ上がる仕組みです。
リボ払いのメリット・デメリット


えっ、そんなに手数料が増えるんだったらリボ払いなんかしない方がいいじゃないか!

たしかに利用しない方がいいけど、ちゃんとメリットもあるんだよ!
リボ払いのメリット
月々の支払いが決まっているから支出管理しやすい
リボ払いは月々の支払い額が決まっています(残高スライド方式の場合は残高によって異なる)。
そのため月々の家計を管理する時、カードの支出額がわかりやすいため管理しやすくなります。
高額な支払いがあっても支払い額が一定
月々の支払い金額が決まっているので、高額な買い物をしたとしても支払額は変わりません。
一括で支払った場合は、月々の支出額が変動してしまい管理が難しくなってしまいます。
また高額であれば一括で支払うことで家計を圧迫してしまうこともあるかもしれませんが、リボ払いであればそれに対応することができるため、家計が安定します。
繰上げ返済が可能
リボ払いでは定額を支払っていくのが基本になりますが、繰上げ返済も可能です。
そのため家計に余裕がある場合には繰上げ返済を行うことで支払い残高が減るので、結果的に支払い回数や手数料を抑えることができます。
利用しているカードによって繰上げして払う方法が変わるため、繰上げ返済の方法を調べてみるといいでしょう。
リボ払いのデメリット
手数料が高額になりやすい
前述したように、リボ払いは手数料が高額になりやすいというデメリットがあります。
支払い残高がある限り、そこに金利が発生するため残高を支払い切らない限りは、手数料が毎月発生していることを理解しないといけません。
自分の支払い残高(借金)が把握しにくい
前述した支払いのシミュレーションは、あくまで支払い残高が一定で、そこから新たにリボ払いをしなかったケースです。
しかし実際に生活していると、カードをちょくちょく利用することもあると思います。
リボ払いで支払うと支払い残高に金利が掛かってしまうため、新たにリボ払いをしたら支払い残高が増えてしまいます。
そのため自分があとどのくらい支払い残高が残っており、何回支払って、手数料がいくらかかっているのかを把握しにくくなります。
リボ払いを使い過ぎてしまうかもしれない
毎月一定額を支払っているということで、支払っている気がしているかもしれません。
しかし利用し過ぎると、その分だけ支払い残高にかかる手数料が増えてしまうため、いつの間にか手に負えないほどまでに手数料が増えてしまう可能性があります。
一定額だからと安心して、利用し過ぎないように注意が必要です。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
リボ払いは支出が見えやすいという点では、家計を管理しやすいのがメリットにあります。
しかし結果として手数料がとんでもなく膨れ上がってしまうかも知れないという点に関しては理解していないと危険です。
そのため、筆者はリボ払いでの支払いはオススメできません。
支払い方法をなるべく一括払い、または分割払いでは2回分割であれば手数料がかからないので、分割するとしても2回までにすることをオススメします。
もしもリボ払いを利用するにしても、しっかりとデメリットを把握しておくことが必要ですね!
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