(この記事は2020年9月15日に更新されました。)
少し前の話ですが、2019年に金融庁が発表した資料から「老後資金2,000万円」という言葉が流行りました。
これは総務省が調査した高齢無職世帯の夫婦の月額平均支出額を元に計算されています。
これによると月額平均支出額は約26万円です。
この支出額は30代の平均支出額とそこまで大きく変わりません。
支出を減らせれば、生活費に余裕が生まれます。
資料の内訳では、「ここは減らせるだろ!」という部分もありました。
そこで今回は高齢夫婦の月額平均支出額の内訳を見ながら、支出をいかに抑えられるかを考察していきたいます。
老後2000万円問題を考察


月額平均支出額の固定費?
家計の内訳には変動費と固定費があります。
まず、高齢無職世帯の夫婦の内訳はこちらになります。
◯食費:65,319円
◯住居:13,625円
◯水道・光熱:19,905円
◯家具・家事用品:9,385円
◯被服・履き物:6,167円
◯保健医療:15,181円
◯交通・通信:28,071円
◯教養・娯楽:24,239円
◯その他の消費支出(交際費など):53,717円
※合計支出額:235,615円(税金等で約30,000円は別)
もちろん月々に支出が変動する項目があります、いわゆる変動費です。
変動費は食費や家具・家事用品、被服・履き物、保険医療、教養・娯楽、その他の支出といった項目です。
逆に毎月変動がない、その他の項目を固定費といいます。
水道・光熱費や交通・通信などに関しては厳密に言えば変動しますが、基本料などは決まっているので固定費として扱います。
変動費は急病などでどうしても支出削減が難しい場合があります。
そのため今回は固定費で考えます。
住居

資料の平均住居費って安いよね?
上記の総務省の調査では住居費用は13,625円でした。
これはあくまで持ち家での話です。
持ち家の場合には、固定費や修繕費などがかかります。
修繕費はチラシなどの広告で適当に選ぶよりも、ネットで比較するなどした方が安く修繕できる業者も多いです。
ちなみに戸建ての持ち家だったら天災(台風など)で多少傷がついた状態でも、火災保険が利用できます。
業者によりますが、修繕費を申請した際に平均100万円程度の修繕費を受け取れる場合がありますので、一度相談してみていいかもしれません。

火災保険を使っても保険料は上がらないよ!
しかし持ち家がなく賃貸で暮らしている世帯もあります。
高齢夫婦の賃貸の家賃相場で最も多いのが4〜6万円(全体の30%以上)。
そのため総務省の調査よりも金額が上がります。
もしも長く住んでいる賃貸であれば大谷さんに家賃交渉する、難しい場合には家賃を下げるために引っ越すなども検討していいかもしれません。
不動産を選ぶ方法や引越しに関して安くする方法は別でお伝えしますね。
水道・光熱

節約よりまずは基本料を下げよう!
水道・光熱費も基礎料金が決まっているので固定費です。
しかし水道は現在、自由化がなされていないのでお住まいの水道局と契約するしかありません。
電気・ガスに関しては自由化のため、東京電力などの大手を利用している場合にはお得になるかもしれません。
様々な会社が参入しており、KDDIやLooop電力、楽天エナジーなどがあります。
自由化といっても、電力切り替え率は2020年現在で20%程度です。
自由化で参入した会社は東京電力や東京ガスよりも基本料金が安い会社がほとんどです。
もしくはお得なサービスと抱き合わせて契約できることもあります。
電気やガスに質の良し悪しはないです。
支出を下げるために乗り換えを検討してもいいと思います。

オススメはこちらの会社!
交通・通信

かなり安くできるかも!
交通費に関しては、住んでいる場所によって変わると思うのでここでは言及できません。
あえてお伝えするなら、家に済む時に契約した火災保険に『個人賠償責任危険補償特約』という特約がある場合が多いです。
これは本来、マンションの水漏れなどで階下に迷惑をかけた場合に使えます。
しかし個人賠償責任危険補償特約は自転車事故などの場合に相手に損害を与えてしまった場合にも使えます。

自転車保険に入らなくてもいいね!
通信費に関しては、携帯やWi-Fiなどのプランはよくわからずに契約したというご家庭はよくあるかと思います。
特に携帯電話と一緒に抱き合わせて契約したプランなどは、料金が高い場合が多いです。
ご高齢の場合には、インターネットをあまり使用しないこともあると思いますので、プランを変更するなども検討した方がいいでしょう。
ちなみにスマホは格安SIMに変更することで、かなり料金を下げる事ができます。
こちらはまた別の機会に解説しますね。
以上が固定費の見直しに関してですが、結論を言うと
固定費を見直せば総務省の資料にあった平均支出額より安く生活できる!
ということになります。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
老後を考えた時の生活費の内訳で支出を削減できるものを考えてみました。
変動費はすぐに支出削減できますが、体調を崩した時の医療費などはどうしてもかかってしまいます。
そのため固定費を削減する方が安定的に支出削減できます。
今回は住居、水道・光熱、交通・通信の固定費を考えてみました。
説明が不十分なところもありましたので、また別の記事で詳しい説明を書かせていただきますね。
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