(この記事は2020年10月12日に更新しました。)
『iDeCo』という言葉を聞いたことはあるかと思います。
しかしどんなものか、よくわからない人も多いのではないでしょうか?
どうしても政府が出すサービスなんかは難しい言葉や面倒な言い回しが多いですよね。
iDeCoは、老後の資金対策になる私的年金です。
会社員は給料から源泉徴収されるため、節税対策が難しいです。
しかしiDeCoは数少ない会社員の節税対策もできるため、ぜひとも検討してもいいかと思います。
利用を検討するのは十分あり!
今回は概要になるので、個別の銀行などに関してはご自身でも調べてみてくださいね!
老後対策の一手『iDeCo』とは


なんか難しそうだよね…。
iDeCoとは
『iDeCo』は前述したように、私的年金です。
『個人型確定拠出年金』が本来の正式名称です。
自分で毎月積み立てていき、60歳〜70歳の間で受け取る年金のようなものですね。
そもそも年金の全体像は次のようなものです。
3段階 | 確定拠出年金 | 確定給付企業年金 |
2段階 | 厚生年金 | 国民年金基金 |
1段階 | 国民年金 |
国民全員がもらえる年金が『国民年金』。
会社員や自営業の人が毎月支払った場合にもらえる年金が『厚生年金』や『国民年金基金』。
そしてその上にあるものが個人や企業が任意で加入する、私的年金のiDeCoなどになります。
つまり強制力はない、公的な年金サービスというような位置になります。
『個人型確定拠出年金』の『拠出』というのは、毎月の掛け金という意味があります。
そのため『個人型確定拠出年金』は毎月の決まった掛け金を運用するということになります。
iDeCoは何をするの?
iDeCoは毎月決まった掛け金を、契約した金融機関が展開している商品に運用します。
例えば定期預金などの『元本保証型』の商品や、株や債券などに運用する『投資信託』などがあります。
毎月の掛け金は5000円から1000円単位で決めることができます。
しかし掛け金には上限があります。
第1号被保険者 | 自営業者等 | 年額81.6万円 |
第2号被保険者(会社員) | 企業年金なし | 年額27.6万円 |
企業型iDeCoのみ加入 | 年額24万円 | |
企業型iDeCoと確定給付年金に加入 | 年額14.4万円 | |
確定給付年金に加入 | 年額14.4万円 | |
公務員 | 年額14.4万円 | |
第3号被保険者 | 自営業者等 | 年額27.6万円 |
確定給付年金とは、簡単に言えば企業年金のようなものです。
所属する会社によって、掛け金が違うというわけですね。
企業年金に手厚いほど、掛け金は少なくなります。
上記を月額にしていくと
第1号被保険者 | 自営業者等 | 月額6.8万円 |
第2号被保険者 (会社員) | 企業年金なし | 月額2.3万円 |
企業型iDeCoのみ加入 | 月額3万円 | |
企業型iDeCoと確定給付年金に加入 | 月額1.2万円 | |
確定給付年金に加入 | 月額1.2万円 | |
公務員 | 月額1.2万円 | |
第3号被保険者 | 自営業者等 | 月額2.3万円 |
このようになります。
あくまで上限になりますが、定期預金とそこまで変わらないかと思います。
これを上限に、毎月掛け金として契約した金融機関の商品を運用するということです。
そしてこの掛け金を60歳まで毎月払い続け、60歳〜70歳で引き出せるようになります。
これは一括でも、年金のように分割で受け取ることもできます。
しかし注意点があります。
iDeCoは60歳まで引き出すことができない
これが最大のデメリットです。
お金が必要な時に、自由に引き出せないのは困りますよね。
しかし逆に言えばお金を浪費してしまう人にとっては、お金を使えなくする良い方法です。
一長一短と言えますね。
iDeCoによる節税効果


どういう節税効果なのか?
では会社員でもできる節税効果とはどのような意味でしょうか?
例えば年収400万円の人の手取りは322万円程度です。
78万円は社会保険や税金で引かれ、税金はおよそ20万円程度です。
20万円というのは大きい金額かと思います。
iDeCoはこの税負担を控除する効果があります。
節税できるタイミングは3つあります。
掛け金の積み立て時の節税

毎月積み立てるんだよね!
iDeCoは毎月決まった金額を掛け金として運用すると前述しましたね。
この掛け金は毎年、「全額が所得控除」となります。
年間の所得から、掛け金の総額を差し引いた金額が課税対象になるのです。
そのため所得税にも、住民税にも節税効果があると言えるのです。
運用時の節税

運用中にも効果があるよ!
通常、一般的な口座で資産運用する場合、運用で得られた利益には20%の税金がかかります。
しかしiDeCoで運用して得られた利益は非課税となります。
例えば一般的な口座で100万円の利益が出た場合、通常なら20万円が税金として引かれます。
しかしiDeCoであればこれが非課税となるので非常にありがたいですね(100万円の利益は出ないと思いますが笑)。
受け取り時の節税

受けとる時は税金がかかるよ…。
60歳になってiDeCoを引き出す時は、税金が引かれてしまいます。
「税金引かれないんじゃ!」と思う人もいるかもしれませんが、ここにも節税効果はあるのです。
iDeCoでの収入には『所得税』がかかりません。
前述しましたが、引き出しの際には一括引き出しか分割引き出しを選択できます。
一括で引き出す際には、『退職所得控除』が適用されます。
一方、分割で引き出す場合には『公的年金等控除』というものが適用されます。
そのため所得税を課税されるよりも優遇されます。
一定金額までは非課税で受け取ることができるので、こちらも節税対策になります。
以上がiDeCoによる節税効果になります。
老後の2000万円問題に関しては以前もお伝えしました。
デメリットもありますが、マイナスになるものではないので検討してもいいかもしれません。
また金融機関によっては商品や手数料なども変わるため、色々と調べてみていいでしょうね!
終わりに
いかがでしたでしょうか?
会社員は節税対策があまりできません。
しかし税金で引かれる金額はやはり大きいものです。
そのため支出を減らすという意味でも、やはり税金に関しての知識はつけておく必要があると思います。
ただ政府が出している資料は回りくどかったり、難しい説明のものが非常に多いです。
今後このブログでも、節税や色々な制度に関しても扱っていくため、ぜひご覧いただけたらと思います!
コメント