(この記事は2020年10月13日に更新しました。)
世の中、人を騙してお金を取ろうとする人はあまりにも多くいます。
特に投資で不労所得を狙うという人は、ある程度のお金を持っているので最高のカモになります。
その中でも、『ポンジスキーム』という言葉を聞いたことはありますか?
投資詐欺におけるほとんどの手法が、このポンジスキームと呼ばれる方法です。
100年前から存在する手法で、今でも多くの人がこの方法で騙されて金を失い、最悪の場合は自殺さえしてしまいます。
まずはその方法を知り、回避する手段を知りましょう。
手口を知って、冷静に資産運用しましょう!
自分の身を守るためにも、ぜひ詐欺の手段を理解しておきましょう!
投資詐欺といったらポンジスキーム


巷に詐欺師は本当に多い…。
詐欺に関しては、以前このようなものも紹介してきました。
ホステル詐欺
国際電話詐欺
自分の身を守るには、知識を身に付けていくしかありません。
ぜひ一緒に勉強していきましょう!
ポンジスキームとは
ポンジスキームとは、1920年アメリカの詐欺師チャールズ・ポンジの名前に由来する詐欺手法です。
まず年利20〜30%などの高配当の投資法があると出資者を集ます。
出資者A 100万円出資 | → | 詐欺師「高利回りですよ!」 300万円を集める |
出資者B 100万円出資 | ||
出資者C 100万円出資 |
詐欺師はこの資金を運用などで使わず、手元に残します。
そして年利や月利数%という配当を実際に配当日に渡します。
例えばここでは年利20%ということで、配当日に20万円ずつ渡します。
詐欺師「配当ですよ!」 残金240万円 | → | 出資者A 20万円の配当金 |
→ | 出資者B 20万円の配当金 | |
→ | 出資者C 20万円の配当金 |
詐欺師は預かったお金を切り崩して配当を渡しますが、それでもまだまだ大金が残っているわけです。
そして20万円ずつもらった出資者は、「本当にこんな高利回りの投資があるのか!」となりますよね。
1年で100万円が120万円になったと思うわけですから。
その人が次に思うことは、「もっと元手を増やしてもっとお金が欲しい!」となります。
そしてもっと資金を注ぎ込み、さらに口コミで「こんなに儲かる投資の話がある」とどんどん広まります。
するとさらに出資者が増えて、詐欺師の元にお金がどんどん集まるわけですね。
そこで頃合いを見て、詐欺師はトンズラします。
これがポンジスキームという自転車操業のような詐欺手法です。
実際にどんな詐欺事件があったのか?

2020年にはあの事件が…。
2020年9月に発覚したジャパンライフ事件を覚えていますか?
ジャパンライフ事件は健康器具を用いたポンジスキーム手法の詐欺事件でした。
100〜600万円の高額健康器具を購入させ、それをレンタルさせると言って配当金を渡すという手段でした。
結果的にジャパンライフは2400億円の負債を抱え込み破産しました。
個人の被害額では最高で10億円もの被害にあった人もいました。
他にも6兆円もの被害を出した『ナスダック事件』や、スマートデイズが起こした『かぼちゃの馬車事件』などがあります。
ポンジスキームのポイントは、以下のものがあります。
◯異常な高利回り
◯元本保証とリスクを少なく見せる
◯人を紹介することで報酬が出る
◯勧めてくる人の経歴が不明
これらに当てはまる場合は、本当に注意が必要です。
騙されないポイント4選

世の中、そんなにうまい話はありません。
詐欺師たちは老後の年金問題などのネガティブな話題を全面に押し出し、いかに投資することが重要かを訴えてきます。
そんな時にしっかりと浮き足立たず、本当に詐欺ではないかを徹底的に調べましょう!
ポイント1:利益相場を知る

年利10%でもすごく高いよ!
まずは利益の相場を知ることが防止策の1つでしょう。
株式投資では平均利回りは年間で5%程度と言われています。
また配当金の利率は東証一部で平均2.61%、東証二部の平均は1.66%です。
2020年10月13日の日本株式の高配当利回りは次のようになっています。
順位 | 企業名 | 配当利回り |
1位 | JT | 7.74% |
2位 | (株) NEW ART HOLDINGS | 7.72% |
3位 | 芝浦機械(株) | 7.39% |
4位 | ソフトバンク(株) | 7.16% |
5位 | (株)あおぞら銀行 | 6.68% |
20%や30%の利回りの投資は、ほぼありえないでしょう。
利回りが3%〜5%程度ならお金が増えるという気がしないかもしれません。
しかし騙されて投資したお金がすべて無くなるよりマシですよね?
メガバンクの普通預金金利は0,001%だから、3%でも300倍ですよ。
「株だけ出されても」という人もいるかもしれませんが、次からの騙されないためのポイントで解説しますね。
ポイント2:人づての案件に手を出さない

うまい話はあなたに回ってこない!
取り扱っている案件が本当に優良な案件なら、まず普通の一般人に話は来ません。
なぜなら本当に優良な案件であれば銀行に融資を求めますし、個人に求めるにしても融資額が多い人に話がいくからです。
詐欺案件は人づてに話がきます。
銀行から融資が受けられない、でもお金を集めたい。
そんな案件怪しすぎませんか?
だからこそ人づてに来た投資の話は受けない方がいいでしょう。
投資をするのであれば証券会社を通した案件の方が、まだ信頼ができます。
ポイント3:元本保証されている

投資は貯金とは違うよ!
投資と貯金は違います。
投資は元本が減るリスクがあるからこそ、その分のリターンとして配当金が入ってきます。
もちろん、投資した先の業績悪化に伴って元本割れするリスクもあります。
元本保証というのは、「リスクはないけどリターンはあるよ」ということです。
資産運用において、そんなものは本来あり得ません。
定期預金は投資とは違うので預けたお金が減るということはありません。
安全と見せかて金を出させうようという魂胆があるので、注意しましょう。
ポイント4:徹底的にリサーチする

情報収集で冷静になろう!
美味しい話を聞くと、心が踊ってしまいます。
「他にも人を集めている人がいるから、返事は3日中にして!」などと返答を急かす場合もあります。
でもまずは冷静になりましょう。
あまりにも美味しい話があるのであれば、まずはこれらで検索しましょう。
- Googleで検索
- Twitterで検索
これらで検索すると、意外とヒットするものです。
特にTwitterは手軽に書き込めるもので、ネガティブな情報もたくさんあります。
絶対にその場で即決するようなことはやめましょう。
以上が投資詐欺を防ぐための方法です。
詐欺師は本当に多くいます。
人の不安を逆手に取って、あの手この手でお金を出させようとします。
投資はたしかにお金が減るリスクがあります。
しかしお金が取られてしまうなんてことはないようにしましょう。
冷静に詐欺というリスクは排除しましょう!
無難い資産形成していきましょう!
終わりに
いかがでしたでしょうか?
筆者も最近、年利10%の海外口座を作って老後を安定させようという話がありました。
その元手に必要な資金は320万円で、「老後問題はこれで一気に解決」と言われました。
正直にいうと、本当に心揺れました笑
でもやはりこの話には乗らずに、堅実に資産形成していくことに決めました。
詐欺師は身近にいます。
しかもその人は自分が詐欺師だとは思ってないで近づいてきます。
その人も騙されてるんです。
ぜひうまい話には乗らずに、堅実にお金を使っていきましょう!
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