(この記事は2020年10月17日に更新しました。)
個人年金に加入している人は多くいると思います。
筆者も将来のお金の不安があり、5年ほど前に加入しました。
しかし今思えば加入したことを深く後悔しています。
将来の不安をカバーするために入った個人年金ですが、お金の知識をつけていくと本当に無駄なことをしたなと思います。
そこでなぜ筆者が個人年金に入ったのか、そしてなぜ解約したのかの理由をお伝えします。
個人年金よりも投資の方がオススメ。
筆者の失敗だなと思う例を知って、ぜひそれでも個人年金に加入しておくかはご検討ください。
個人年金は入った瞬間損してる?


お金の知識って本当に重要!
保険や不動産は、支出の中でも非常に大きなものになります。
そしてそれらは本当に専門知識とも言える奥の深いものなので、何も知識がなかったらまさに鴨ネギにされてしまいます。
そのため筆者のような一般人は、知識を身に付けて本当に自分に必要なことが何かを考える必要があります。
個人年金とは
個人年金は公的な年金とは違う、『私的年金』です。
以前に私的年金である『iDeCo』についても書かせていただいたので、こちらも参考にしてください。
iDeCoは月々に払う掛け金が非課税になるのに対し、個人年金は所得に対する控除になります。
わかりにくいですが、どちらも節税にはなるという事です。
会社員だと年末に『年末調整』がありますよね、その時に出す保険料支払いの紙に控除額が書いてあります。
つまり個人年金では将来老後のための年金を貯めつつ、毎年の節税効果があるものです。
ここだけ聞くと、すごく良いものだというイメージですよね!
個人年金の控除額
個人年金は所得税と住民税のどちらも控除されます。
そしてその計算方法ですが、本当に複雑です(笑)
なので興味がある人は金融会社が出しているシミュレーションで計算した方が早いです。
簡単にまとめると、
◯加入している個人年金が新・旧制度どちらかを調べる
◯年間の保険料支払い額に応じた控除額を調べる
◯自分の年収に対する課税額を調べる
→https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm
◯課税所得に対する税率を調べる
◯個人年金の控除額を計算する
ものすごく複雑ですよね(笑)
ここまで調べられたら、以下の図でおおよその節税額がわかります。

例を挙げると、
- 年間12万円を個人年金の保険料を支払う
- 所得税の控除額は最大の4万円、住民税の控除額は最大2.8万円
- 課税所得が200万円だとすると税率は10%
- 所得税控除は支払い保険料控除額の4万円 × 10% = 4000円
- 住民税控除は支払い保険料控除額の2.8万円 × 10% = 2800円
結果として、年間の節税金額は6800円ということです。
もっとわかりやすく書きたかったのですが申し訳ないです…。
保険料の支払い総額が増えても所得税・住民税の最大控除額変わりません。
課税所得が増えると税率が上がるため、控除額が増えます。
そろそろお腹いっぱいですよね(笑)
保険屋さんのセールストーク
保険屋さんが使う個人年金のセールストークの肝は、『将来への備え』と『節税』です。
『将来への備え』は、まさに年金のことですよね。
「老後資産を今から作るために、貯蓄しておきましょう」と言われれば多くの人の心に刺さりますよね。
『節税』は前述したとおり、だいたいの人が年間で数千円〜1万円程度の節税ができるということです。
会社員は給料から源泉徴収されるために節税する手段が少なく、また節税できても大きな金額になりません。
でもその数少ない節税できるのが個人年金のため、『節税対策』と言ってお客さんを商品を売りつけるのです。
不安や無知を逆手に取っているとも、筆者は思っています。
では次に実際に筆者が入っていた個人年金商品を基に、本当の個人年金の正体を見ていきます。
筆者が加入していた個人年金の正体


無知すぎて後悔ばかりが…。
筆者が加入していた個人年金はこちらになります。
- 月額保険料:2万円
- 加入年齢:26歳
- 満期:60歳
- 年間受け取り期間:65歳より10年間
そして将来的に総額がいくらになるかというと…。
将来的に1049万4000円になる予定でした。
利率に関しては、128.6%です。
これを見ると、あり得ないほど高い利率ですよね。
でもこれをそのまま受け取ってしまってもいいのでしょうか?
投資という側面から考えると、投資の期間や入出金のキャッシュフローを考える必要があります。
利率を考える時、参考になる計算方法が『IRR』というものになります。
IRRは投資期間とその間のキャッシュフローから『内部収益率』といいます。
この内部収益率が高いほど、高利回りの投資ができているということになります。
これを筆者の個人年金で想定したシート(抜粋)がこうなります。

細かい部分は省きますが、IRRは1.31%となります。
簡単に言うと投資期間とキャッシュフローの流れから見た利益率が1.31%だけということです。
IRRは『複利』で考える計算方法です。
複利についてよくわからないという方は、こちらをご覧ください。
筆者の個人年金におけるIRR率の1.31%というのは、投資の利率においてはかなり少ないです。
最も優秀な投資信託の一つと言われ、ほぼ全ての人が買う事ができる『SP500』というものの利率は年利で平均7.1%です。
どれだけ違うかは一目瞭然ですね。
つまり筆者の加入していた個人年金は投資商品としては『粗悪品』だということですね。
無知による手痛い勉強料
筆者はこのことを知り、返戻金が少なくなる(元本割れ)と知りつつも解約しました。
返戻金の元本割れしないのがまだ10年以上先だったからです。
月々の支払いを続けても利益率の低い商品に投資する意味がありません…。
筆者は総額でピッタリ100万円を保険料として払っていました。
そして返ってきた返戻金は…約85万円です。
元本の15%もの損をしたのでした…。
かなり痛い出費ですよね。
ですが今後の投資資金を考えると、損切りしてしょうがないと思っています。
そして無知がゆえの勉強料だとも思っています。
個人年金は契約してしまったその時から、粗悪な投資商品に手を出したことと同じ事なのです。
結論:個人年金はオススメしない!
長々書きましたが、これが私の今回の意見だと思って下さい(笑)
終わりに
いかがでしたでしょうか?
今回の記事は本当に書くのが難しかったです!(笑)
税金や年金は本当に計算方法が複雑で、わかりやすく伝えたいと思っても難しいです…。
ですが、そのことを知らないがために営業マンから付け込まれます。
本来は利益率の低い商品を、あの手この手で良い商品として紹介し、売り上げをあげようとします。
周りの家族や友人に聞いても、ほとんどの人は学生からお金の教育を受けていないため、知らない事が多いです。
私もまだまだ無知なので、ぜひ一緒に勉強していきましょう!
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