(この記事は2020年10月19日に更新しました。)
『ベーシックインカム』という言葉を聞いたことはありますか?
ベーシックインカムという言い方の他には、
- 国民配当
- 基本所得保障
- 最低生活保障
とも言われるようです。
一言で簡単に伝えると、「最低限の生活を送るための生活費を国から定期的に支給する」仕組みのことです。
これだけ聞くと、なんとも魅力的ですよね。
Facebook創始者のマーク・ザッカーバーグ氏、実業家の堀江貴文氏も支持していると言われる制度です。
実はこのベーシックインカム制度を試したことがある国があります。
そこで今回はベーシッックインカムの解説や、実際に試した国の事例を挙げたいと思います。
事例を知って自分の今後に活かしましょう!
「自分だったら…」と自分の立場に置き換えて考えることも大事だと思います!
ベーシックインカム制度で日本は救われる?


最低限の生活が保障された生活?
前述したようにベーシックインカム制度自体は、最低限の生活を送るために政府から国民に生活費を定期的に支給する制度です。
つまり、働かなくても最低限の生活ができるということになりますね。
実はアメリカ大統領候補であったヒラリー・クリントン氏もベーシックインカム制度を支持していました。
なんとも魅力的ですが、他にはどんな内容の制度なのかをご紹介します。
制度の内容
ベーシックインカム制度は、無条件で最低限の生活費を国民に支給するものです。
それはつまり『ばらまき政策』とほとんど同じですね。
しかしただ単にばらまくだけという訳ではなく、現在行われている各種保障制度が破綻します。
◯生活保護
◯傷病手当金
◯失業保険
◯障害者保護の各種制度
◯基礎年金
◯児童手当
これらは廃止される制度となります。
なぜなら最低限の生活が保障されているので、必要がなくなるからです。
これらの保障制度がなくなる代わりに、働かなくても最低限生きていけるだけの現金が定期的に支給されます。
ですがもし働いても、収入があるからといって支給金が減るわけではありません。
しっかり働いて得たお金は、ベーシックインカム + の所得になります。
ちなみに日本における『生活保護』は最低限の生活は送れますが、一定以上の所得があると支給されません。
詳しくはこちらをご覧ください。
日本ではコロナウイルス感染症で経済的に打撃を受け、まさにベーシックインカムのような『ばらまき政策』がありました。
『特別定額給付金』のことです。
嬉しかった人もいれば、それだけでは足りないと思った人もいたはずです。
もしあの特別定額給付金が、色々な保障が無い代わりに毎月支払われるとしたらどうなるのでしょうか?
もしも日本にベーシックインカムが導入されたら
ベーシックインカム制度って、今までやった国はなかったのでしょうか?
答えは、たくさんあります。
現状多くの国で考え方の基本となっている『資本主義』の前に多くの国で基本となっていた『社会主義』と似ています。
社会主義は、国が経済を管理して国民にお金を平等に分配しようというものでした。
しかしご存知のように、頑張って働いても頑張らない人と同じお金をもらうことになります。
そのため多くの国では社会主義の考え方は破綻しました。

頑張っても報われないならね…。
ではベーシックインカムを導入したらどうなるのでしょうか?
あくまで、支給されるのは最低限の生活費です。
そして頑張って働いても、ベーシックインカムの支給金は減ることはありません。
つまり人は、自分のやりたいことのためにお金を稼ぐことができるようになります。
温泉やゲームや旅行や飲み会…
それらを行いたいなら、最低限の生活とは別に自主的に働く必要が出てきます。
つまり、より充実した生活を送りたい人が自由に働ける環境とも言えるかもしれません。
あなただったら、最低限の生活を保障されているなら何をしたいと思いますか?
ベーシックインカムを行った国の実例


どうなったんだろう!
では実際に試してみた国で何が起こったのかを見てみましょう。
フィンランドの例
世界で最も幸福度の高い国の一つであるフィンランドで、ベーシックインカムの社会実験が行われました。
2017年から1年間の間、ランダムに選ばれた2000人の失業者に毎月7万円を支給するというものです。(当初は2年間の予定だった)
そして2020年2月にフィンランド政府が行った会見では、次のようなことが明かされました。
◯給付による雇用の促進はなかった
◯健康面での問いでは受給者の56%が「とても良い」・「良い」と答えた
◯ストレスでの問いに受給者の55%が「まったく感じない」・「あまり感じない」と答えた

これを答えた人は失業した人だよ!
失業者は最低限の生活が保障されれば、自ら働こうとする人は少ないが、健康やストレスの問題は少なくなる。
このような結論になると思います。
本来は2年間で行う予定でしたが、財政の負担が多いため政府が継続できないと判断したようです。
でももしかすると、延長しても雇用促進などはなかったかもしれませんね。
アラスカでの例
実はアメリカのアラスカ州では、すでに1982年以降ベーシックインカム制度が導入されています。
アラスカでは1歳以上の州居住者全員に対して1年あたり1,000ドル〜2,000ドルが支給されています。
これは1ヶ月あたり最低でも83ドルが支給されることになります。
日本円にして約9,000円弱となりますが、これだけでは最低限の生活は送れません。
しかしアラスカが不完全なベーシックインカム制度を導入してから変化したことがあります。
それは
配当金のため生活不安が減り、出生率が13%向上した
ということです。
赤ちゃんの生まれた後の保障も含め、自分たちにも支給される生活費があることは赤ちゃんを生む心の余裕になるのかもしれません。
しかし前述した通り、月に83ドルでは生活していくことはできません。
そしてアラスカでは受給するための条件がとても厳しいようです。
そのためこのベーシックインカム制度は、不完全なものと言えます。
でも出生率が向上しているなどの事実があるのは把握しておきたいですね。
ベーシックインカムというものを知って
最低限の生活が保障され、自分に必要だと思った時に働くというのは、理想的ではないですか?
今の日本人の多くの人(筆者も含め)は、生活があるから働いている人が多いのではないかと思います。
もしも働いても、働かなくてもいい状態になったら、あなたは何をしますか?
そしてベーシックインカムが貰えて自由に働ける生活だとしたら、今の生活よりも良いと思いますか?

正直、めちゃくちゃ羨ましい!
筆者は働かなくてもいい、好きなことをしたいなら働くという生活は羨ましいです。
ベーシックインカムは、いわゆる『不労所得』です。
だからこそ、ベーシックインカムのような働かなくても最低限の生活費がある状態は、理想的な生活スタイルかもしれません。
そのためには、今のうちから株などの投資で不労所得が入るために動く必要があるかもしれません。
ただ、焦って変な投資に手を出すと地獄を見るので、要注意です。
今回のベーシックインカムから筆者が学んだことは、
理想的な生活の基本がベーシックインカム!
これを目指して、自分から動いていきたいということです!
終わりに
いかがでしたでしょうか?
ベーシックインカム制度は、生活の自由度を上げてくれる一つの方法だと思います。
今の日本では、生活を送るために満員電車に乗り、苦しい人間関係に耐え、やりたくもない仕事をしている人が多くいると思います。
もしも働くか、働かないかの自由があれば、選択できるものならば、どれだけの人に心に余裕ができるでしょう。
選択できるというのは、とても重要なことだと思います。
実際にベーシックインカム制度を国が導入しようと思ったら、大変なことになります。
国の財政的に厳しいでしょうし、財源を確保するために各種税金がとんでもなく跳ね上がることでしょう。
だからこそ、国が変わるのを待つのではなく、自分でベーシックインカムのような環境を作り出すために努力していきたいですね!
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