失業中の国民年金はどうする?【年金を払えない時の対処法】

各種就労制度

(この記事は2020年11月4日に更新しました。)


会社に勤めていたら税金や保険料は天引きされますよね。


しかし失業してしまうと、会社がやってくれていたことを自分でやらなければいけなくなります。


いわゆる『個人事業主』と同じような扱いになります。


今まで税金などに触れた事がなかったのに、いきなりすべてを自分で管理するのは大変ですよね。


そのため今回は『国民年金』にしぼって解説していきたいと思います。


未納のままだと将来のもらえる年金が…


失業中はお金の面で心配はあると思うので、猶予や免除についても知っておきましょう!



失業中の国民年金はどうする?

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そう。さん

勉強する機会はなかったよね…。


そもそも、国民年金とは年金の中でどのような位置付けなのでしょうか?


国民年金は公的年金の中で、もっとも基礎となる年金のことです。


年金制度の中でも1階部分の土台となる部分なので、『基礎年金』とも言われます。


その上に厚生年金や共済年金、そして私的年金という風に積み重なっていきます。


イメージは以下のような感じです。

私的年金(iDeCo等)
厚生年金(共済年金)厚生年金(共済年金)
国民年金国民年金国民年金
1階部分のみ
2階部分あり
3階部分あり


会社に勤めていたら国民年金と厚生年金を、会社が天引きで払ってくれます。


しかし失業などして会社を辞めると、厚生年金は自動で抜け、自分で国民年金を払うことになります。


会社員は、『被保険者』の中でも『第2号被保険者』という位置付けです。


しかし失業してしまうと『第1号被保険者』としてフリーターや個人事業主などの扱いになります。


そして国民年金は将来的にもらう、『老齢基礎年金』の基となります。


そのため国民年金をしっかり納めていないと、将来もらえる年金が減ってしまいます。



国民年金未納のデメリット

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そう。さん

貰える年金が減るだけじゃなく…。


国民年金を未納にするデメリットは次のようなものです。

◯ 将来的に受け取る金額が減る

◯ 障害年金や遺族年金を受け取れない可能性あり

◯ 督促状が来る、最悪財産の差し押さえも


老齢基礎年金は、満額払っていても年間780,100円(2019年)です。


決して多いとは言えませんよね。


未納が12ヶ月ある場合、さらにここから約2万円も少なくなります。


そもそも、国民年金は10年以上の納付期間があった場合に支給されます。


そのため10年未満しか納付していない場合は、老齢基礎年金自体が受け取れなくなります。


そう。さん

老後の収入が無いのはつら過ぎる!


そして障害年金や遺族年金が受け取れないというのもすごく大変です。


障害年金はもしも事故で怪我をしてしまい、障害等級が1級または2級になった時に受け取れます。


令和2年時点では、

  • 障害基礎年金2級:781,700円
  • 障害基礎年金1級:977,125円
  • 遺族年金:配偶者と子供1人の場合は1,006,600円


怪我をしたらまともに働けなくなることもありますよね。


そうなった時の生活費が無くなったらと思うと、とても怖いですよね…。



失業中に国民年金を猶予や免除するには

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そう。さん

知っておきたいことだね!


失業中は国民年金の支払い書が自宅に届けられます。


しかし金銭的に苦しくて、どうしても国民年金が払えない場合もあるかもしれません。


その場合には国民年金は猶予や免除といった制度があります。


もしもの時のために知っておきましょう。



国民年金の猶予


20歳〜50歳の第1号被保険者は、前年の所得を一定額以上に下回ると猶予を申請することができます。


猶予期間は、実際には国民年金を支払ってはいませんが、支払った状態となります。


そのため将来的に老齢基礎年金を受け取るために必要な期間としてはカウントされます。

※前述したように老齢基礎年金を受け取るには10年以上の納付期間が必要。


しかし実際には国民年金を支払ってはいないので、老齢基礎年金でもらえる受給額は増えません。



国民年金の免除


令和2年度の国民年金額は16,540円です。

この金額は国民健康保険とは違うので、全員が上記の金額になります。


そして国民年金の免除は、以下のように分類されます。

  • 全額免除(支払い金額:0円)
  • 3/4免除(支払い金額:4,140円)
  • 半額免除(支払い金額:8,270円)
  • 1/4免除(支払い金額:12,410円)


しかし免除されているとはいえ、将来的にもらえる老齢年金に影響はあります。


それぞれ免除された分類ごとに、支給される老齢年金は減ってしまいます。

全額免除:保険料を全額納付した場合の1/2が支給

3/4免除:保険料を全額納付した場合の5/8が支給

半額免除:保険料を全額納付した場合の6/8が支給

3/4免除:保険料を全額納付した場合の7/8が支給


また、これらの納付猶予・免除は10年間は追納することができます。


追納すれば本来もらえる老齢基礎年金が満額もらえるので、ぜひやっておきたいですね!



年金は将来の収入の柱になるので、しっかりと納めておきたいですね。


でも失業しているのであれば、直近の生活にも不安があると思います。


まずは国民年金を理解して、支払っていきたいですね!


今と将来の生活のバランスを考えて制度を利用していきましょう!


終わりに


いかがでしたでしょうか?


国民年金は将来もらえる年金の基礎になるものです。


そのため払えるのであれば、しっかり払っておきたいですね。


でも今の生活自体が苦しいというのであれば、やはり申請した方がいいでしょうね。


何も申請せずに未納にしてしまうと、後々厄介なことになってしまいます。


ずっと会社員だった人は、どうしても税金や年金、保険料について苦手と感じてしまうと思います。


しかしそこは良い機会だと思って、これらのことへの知識を深めていけたらいいですね!

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